演劇分野では、「20世紀のリトアニアと日本の歴史への祈り」と題して、
リトアニアを代表し、世界各国で高い評価を得ているビルテ・マールによる2作品を連続公演いたします。
1940年6月。ソ連の戦車がリトアニアに押し寄せ、ソ連による占領が始まりました。1941年の運命の6月14日、約17000人のリトアニアの知識人、教師、公務員、地主などが追放されました。スターリン独裁体制であった1941年から1956年に、リトアニアから十数万もの市民がシベリアに追放され、多くの人々が飢えと寒さでゆっくりと死んでいく運命にありました。劇作家・監督であるビルテ・マールは、シベリアに追放されていた自分の
両親を含むリトアニア人の記憶に基づいて、一人芝居『氷の子どもたち』を制作し、2014年に上演しました。この一人芝居はリトアニアで年間最優秀演劇賞に選ばれるなど、数々の賞を得て高い評価を受けています。
www.soloteatras.lt
脚本及び演出 ビルテ・マール
作曲 アンタナス・クチンスカス
衣装 インドレ・パチェサイテ
舞台美術 クリスティナ・ノルヴィライテ
映像 カロリス・ブラトカウスカス
出演 ビルテ・マール
※リトアニア語による上演・日本語字幕付き
上演時間:1時間30分
10歳以下のご入場はご遠慮ください
一人芝居『屋根裏の仏さま』は、日系アメリカ人ジュリー・オオツカの自伝的小説を基に制作されたものです。
20世紀前半、アメリカに移住した日本人男性の写真だけを見て結婚を決めた「写真花嫁」たちが、アメリカでの幸せな生活を夢見て船に乗りまし
た。待っていたのは、夢とはかけ離れた重労働の生活。その中で、子供も生まれ、時は過ぎていきます。しかし、1941年の真珠湾攻撃で穏やかな生活は一変してしまいます。
1997-1998年に文化庁の奨学金を得て日本に演劇留学して能や日本舞踊を学んだビルテ・マールならではの、東洋的な踊りや演劇要素が盛り込まれています。
www.soloteatras.lt
脚本及び演出 ビルテ・マール
振付・演出助手 シギタ・ミカラウスカイテ
美術 インドレ・パチェサイテ
作曲及び音楽編集 アンタナス・クチンスカス
映像 カロリス・ブラトカウスカス
照明 アウドリュス・ヤンカウスカス
出演 ビルテ・マール
演奏 エギディユス・アリシャウスカス
※リトアニア語による上演・日本語字幕付き
上演時間:1時間
10歳以下のご入場はご遠慮ください
1969 年リトアニアのカウナスに生まれる。1987 年、カウナス市のナウヤリス芸術学校を卒業後、ソ連国立レニングラード芸術院を舞台演技、映画監督、演技専攻の最優秀成績で卒業。1994 年からはリトアニア国立劇場女優。
1997 ~8年、文化庁の海外芸術家招聘研修制度にて来日し、喜多能楽堂などで能楽・日本舞踊を学ぶ。数多くの演技をこなし、30 カ国以上で公演を行う。舞台女優としてだけでなく舞台監督、オペラ監督、映画女優としても広く活躍し、ヴィタウタス・ランズベルギス監督の「私がパルチザンだった時」のアウレリア役は広く知られている。2018 年、ソロシアターを創立し主演、監督、脚本も担当している。詩人、エッセイストでもあり、詩文集「心」(KoKoRo, Vaga, 1999) を含め数冊の著作を持つ。
2020 年、リトアニア政府より「国家文化芸術賞」を授与された。
www.birutemar.lt
撮影:M.Pozerskyte
会場:赤坂区民センター区民ホール
地下鉄 銀座線・丸ノ内線: 赤坂見附駅下車
A出口徒歩10分
地下鉄 大江戸線・銀座線・半蔵門線:青山一丁目駅下車
4番出口徒歩10分
港区コミュニティバス(ちぃばす)
赤坂ルート44番 「赤坂地区総合支所前」下車
青山ルート44番・125番「赤坂地区総合支所前」下車